3Dエクスペリエンスによるグローバルな情報共有について

2019-3-7

3Dエクスペリエンス(以下、表現上3DEXと略します)は、ダッソー・システムズ社のCATIA, ENOVIA, SIMULIA, DELMIA等の製品群の総称ではありますが、これは私だけのイメージかもしれませんが、3DEXと言うと、ENOVIAを中心としたPDM機能を連想してしまいます。と言うことで、ここでは、3DEXを活用した設計や製品にかかわるいろいろな情報管理について、自動車のOEMを例として考えてみようと思います。
昨今の自動車OEMでは、EV化等による設計や製造ばかりではなく、ビジネス全体の大きな変化に対応できるように変革をしなければなりません。さらには、「生き残りのため!」とまで言われているようにもお聞きしています。これは、兎にも角にも、EV化によって、従来の自動車メーカーだけではなく、電気・電子系のメーカーから、IT業界なども自動車業界に参入するのでは・・そうなると何が起きるのでしょうか?例えば、電気・電子メーカーのグローバルな主戦場である、スマートフォンを見れば分かるように、自動車に比べれば、大変短いサイクルで、商品を市場に投入し、さらに厳しい価格競争にさらされています。もし、自動車OEMが、この様な企業と争わねばならなくなったら、生き残れだろうか?という危機感は、十分にあると思われます。
よって、現在の自動車OEMでは、「大幅な設計期間の短職」「大きなコスト削減」に挑戦しなければなりません。
とは言っても、従来から自動車OEMでは、「大幅」とか「大きい」という修飾詞がついていたかはさておき、「設計期間の短縮」や「コスト削減」の努力はしてきたはずです。しかし、この努力は、QC活動やCADやCAEのツールを導入することで、局所での改善は計ってきましたが、もはや全体での対応がないと改革できないとの意識から「グローバルな情報共有」ということが言われるようになったように思われます。
それでは、「グローバルな情報共有」によって、どうして、「大幅な設計期間の短縮」「大きなコスト削減」が期待できるのでしょうか?それは、下記の3つの現状から想像できるかもしれません。
1.すでに十分に共有すべき情報はあるのかもしれません。しかし、その情報の中から必要な情報を探し出す、つまり手繰り寄せると言った方がいいかもしれませんが、情報を発見するのが大変なのかもしれません。
2.次に、なんとか情報が発見できたとします。しかし、その情報を利用する人達は、いろいろな役割を持っており、その役割によっては、情報の見方が異なることが十分にあります。その情報の見方を変えられなければ、その情報は使えないかもしれません。
3.最後に、使える情報が手元にあるとします。しかし、この情報を利用するには、情報自体を使える形に加工しなければならないとしたら・・・異なるソースの情報は、加工しにくい場合もあり、手元にあり、見えているが、触れない情報では使えない場合も往々にしてあります。
これらの「情報共有の壁」を何とか取り除くために、3DEXが検討されているようになって来たように感じます。